販売名 バイアスピリン錠100mg
組 成 (1錠中) アスピリン 100mg
薬 効 抗血小板剤
長期投与
禁 忌 (次の患者には投与しないこと)
1.
本剤の成分又はサリチル酸系製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.
消化性潰瘍のある患者[プロスタグランジン生合成抑制作用により,胃の血流量が減少し,消化性潰瘍を悪化させることがある.(ただし,「慎重投与」の項参照)]
3.
出血傾向のある患者[血小板機能異常が起こることがあるため,出血傾向を助長するおそれがある.]
4.
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤なアスピリン喘息発作を誘発させることがある.]
5.
出産予定日12週以内の妊婦[「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照]
6.
低出生体重児,新生児又は乳児[「小児等への投与」の項参照]
効能・効果
●下記疾患における血栓・塞栓形成の抑制
狭心症(慢性安定狭心症,不安定狭心症)
心筋梗塞
虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA),脳梗塞)
●冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制
●川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)
用法・用量
●狭心症(慢性安定狭心症,不安定狭心症),心筋梗塞,虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA),脳梗塞)における血栓・塞栓形成の抑制,冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後における血栓・塞栓形成の抑制に使用する場合
通常,成人にはアスピリンとして100mgを1日1回経口投与する.
なお,症状により1回300mgまで増量できる.
●川崎病(川崎病による心血管後遺症を含む)に使用する場合
急性期有熱期間は,アスピリンとして1日体重1kgあたり30~50mgを3回に分けて経口投与する.解熱後の回復期から慢性期は,アスピリンとして1日体重1kgあたり3~5mgを1回経口投与する.
なお,症状に応じて適宜増減する.
用法・用量に関連する使用上の注意
1.
急性心筋梗塞ならびに脳梗塞急性期の初期治療において,抗血小板作用の発現を急ぐ場合には,初回投与時には本剤をすりつぶしたり,かみ砕いて服用すること.[「臨床成績 1.臨床薬理」の項参照]
2.
心筋梗塞患者及び経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行患者の初期治療においては,常用量の数倍を投与することが望ましい.
3.
原則として川崎病の診断がつき次第,投与を開始することが望ましい.
4.
川崎病では発症後数ヵ月間,血小板凝集能が亢進しているので,川崎病の回復期において,本剤を発症後 2~3ヵ月間投与し,その後断層心エコー図等の冠動脈検査で冠動脈障害が認められない場合には,本剤の投与を中止すること.冠動脈瘤を形成した症例では, 冠動脈瘤の退縮が確認される時期まで投与を継続することが望ましい.
5.
川崎病の治療において,低用量では十分な血小板機能の抑制が認められない場合もあるため,適宜,血小板凝集能の測定等を考慮すること.
備 考