販売名 エタネルセプトBS皮下注50mgペン1.0mL「MA」 ※外来のみ採用
組 成 (1キット中) エタネルセプト(遺伝子組換え)[エタネルセプト後続1] 50mg
薬 効 完全ヒト型可溶性TNFα/LTαレセプター製剤
長期投与  
警 告
  • 1.1 本剤投与により、結核、敗血症を含む重篤な感染症及び脱髄疾患の悪化等が報告されており、本剤との関連性は明らかではないが、悪性腫瘍の発現も報告されている。本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含め、これらの情報を患者に十分説明し、患者が理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
    また、本剤の投与において、重篤な副作用により、致命的な経過をたどることがあるので、緊急時の対応が十分可能な医療施設及び医師が使用し、本剤投与後に副作用が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。
  • 1.2 感染症
    1. 1.2.1 重篤な感染症

      敗血症、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。

    2. 1.2.2 結核

      播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜、リンパ節等)を含む結核が発症し、死亡例も報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
      また、結核の既感染者には、抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。
      ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。

  • 1.3 脱髄疾患の臨床症状・画像診断上の悪化が、本剤を含むTNF抑制作用を有する薬剤でみられたとの報告がある。脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者には投与しないこととし、脱髄疾患を疑う患者や家族歴を有する患者に投与する場合には、適宜画像診断等の検査を実施するなど、十分な観察を行うこと。
  • 1.4 本剤の治療を行う前に、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬等の使用を十分勘案すること。また、本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。
禁 忌 (次の患者には投与しないこと)
  • 2.1 敗血症の患者又はそのリスクを有する患者[敗血症患者を対象とした臨床試験において、本剤投与群では用量の増加に伴い死亡率が上昇した。]
  • 2.2 重篤な感染症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.3 活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  • 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 2.5 脱髄疾患(多発性硬化症等)及びその既往歴のある患者[症状の再燃及び悪化のおそれがある。]
  • 2.6 うっ血性心不全の患者

効能・効果 既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
効能・効果に関連する使用上の注意 5.1 過去の治療において、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
用法・用量 本剤を、通常、成人にはエタネルセプト(遺伝子組換え)[エタネルセプト後続1]として10~25mgを1日1回、週に2回、又は25~50mgを1日1回、週に1回、皮下注射する。
用法・用量に関連する使用上の注意
  • 7.1 本剤を週に2回投与する場合は、投与間隔を3~4日間隔とすること。
  • 7.2 本剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用は行わないこと。海外で実施したプラセボを対照とした臨床試験において、本剤を含む抗TNF製剤とアバタセプト(遺伝子組換え)の併用療法を受けた患者では併用による効果の増強は示されておらず、感染症及び重篤な感染症の発現率が本剤を含む抗TNF製剤のみによる治療を受けた患者での発現率と比べて高かった。また、本剤と他の生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避けること。
備 考