販売名 |
プラリア皮下注60mgシリンジ |
組 成 |
(1シリンジ(1mL)中) デノスマブ 60mg |
薬 効 |
ヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤 |
長期投与 |
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禁 忌 |
(次の患者には投与しないこと)
- 1.
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.
- 低カルシウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)
- 3.
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
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効能・効果
用法・用量 |
1.
- 骨粗鬆症
- 通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として60mgを6ヵ月に1回、皮下投与する。
2.
- 関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制
- 通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として60mgを6ヵ月に1回、皮下投与する。なお、6ヵ月に1回の投与においても、骨びらんの進行が認められる場合には、3ヵ月に1回、皮下投与することができる。
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効能・効果に関連する使用上の注意 |
- 1. 骨粗鬆症
- 日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。
- 2. 関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制
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- (1)
- 本剤は、メトトレキサート等の抗炎症作用を有する抗リウマチ薬による適切な治療を行っても、画像検査で骨びらんの進行が認められる場合に使用すること。
- (2)
- 臨床試験(投与期間:1年間)において、骨びらんの進行を抑制する効果は認められているが、関節症状又は身体機能を改善する効果、関節裂隙の狭小化を抑制する効果は認められていない。「臨床成績」の項の内容及び本剤が抗リウマチ薬の補助的な位置付けの薬剤であることを十分に理解した上で、適応患者を選択すること。
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用法・用量に関連する使用上の注意 |
- 本剤を関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制に使用する場合には次の点に注意すること。
- 1.
- メトトレキサート等の抗炎症作用を有する抗リウマチ薬と併用すること。
- 2.
- 6ヵ月に1回の投与においても、関節の画像検査で骨びらんの進行が認められる場合には、併用する抗リウマチ薬の増量等、より適切な関節リウマチの治療への変更を検討し、本剤のベネフィットとリスクを勘案した上で、3ヵ月に1回の投与を考慮すること。
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重要な基本的注意 |
- 1.
- 本剤はランマークと同一成分(デノスマブ)を含むため、本剤投与中の患者にはランマークの投与を避けること。
- 2.
- 骨粗鬆症を合併している関節リウマチ患者で、本剤以外の骨粗鬆症治療薬が使用されている場合、これらの薬剤について投与継続の要否を検討すること。
- 3.
- 関節リウマチに伴う骨びらんの進行抑制を目的として本剤を使用する場合には、関節リウマチの薬物治療について十分な知識・経験を持つ医師のもとで使用すること。
- 4.
- 本剤投与開始前に血清補正カルシウム値を確認すること。低カルシウム血症のある患者は、本剤投与前に低カルシウム血症を治療すること。
- 5.
- 本剤投与により低カルシウム血症があらわれることがあるため、血清補正カルシウム値が高値でない限り、毎日カルシウム及びビタミンDの経口補充のもとに本剤を投与すること。ただし、腎機能障害患者や、既に活性型ビタミンDを使用している患者においては、適宜、活性型ビタミンDを使用するとともに、カルシウムについては投与の必要性を判断し、投与量を調整すること。また、投与開始後早期及びその後も定期的に血清カルシウム値を測定し、血清補正カルシウム値の変動や、痙攣、しびれ、失見当識等の症状に注意すること。
なお、本剤の国内第III相臨床試験では、全ての患者に対して、治験期間中に毎日少なくとも600mgのカルシウム及び400IUの天然型ビタミンDが補充された(「重大な副作用」、「臨床成績」の項参照)。また、市販後に低カルシウム血症と報告された症例のうち、発現日が確認できた症例の約半数は、初回投与から7日以内の発現であった。
- 6.
- 骨粗鬆症の場合、骨粗鬆症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与していることもあるので、治療に際してはこのような要因を考慮する必要がある。
- 7.
- *顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあり、本剤の長期投与により発現率が増加する可能性がある。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。本剤の投与開始前は口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には、本剤の休薬等を考慮すること。また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること(「重大な副作用」の項参照)。
- 8.
- 本剤又はビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあることから、本剤の投与開始後にこのような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。
- 9.
- 骨粗鬆症患者において、本剤治療中止後、骨吸収が一過性に亢進し、多発性椎体骨折があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、本剤治療中止後に骨吸収抑制薬の使用を考慮すること(「重大な副作用」、「臨床成績」の項参照)。
- 10.
- 本剤のシリンジ注射針カバーは、天然ゴム(ラテックス)を含み、アレルギー反応を起こすことがあるので、投与に際し、問診を行うこと。また、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
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備 考 |
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